樹木葬のデメリット「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に知っておくべきこと

樹木葬のデメリット

「自然に還る」という美しい響きだけに心を奪われてはいけません。一度埋葬したら二度と取り出せない遺骨。パンフレットとは違う雑草だらけの荒れた光景。

そして何より、「やっぱり普通のお墓にしておけばよかった」と後悔する子供たちの姿…。樹木葬は、安さとイメージの良さだけで飛びつくと、あとで取り返しのつかないトラブルを招くことがあります。これは決して脅しではありません。

契約書にハンコを押してしまうその前に、あなたが直面するかもしれない「後悔するかもしれない真実」を、ここですべてお話しします。

イメージ写真とは大違い?「自然」ゆえの過酷な現実

樹木葬を検討される方の多くは、「きれいな花や木に囲まれて眠りたい」という素敵な願いを持っていらっしゃいます。

パンフレットには、春の満開の桜や、鮮やかな新緑の写真が載っていますよね。でも、ちょっと待ってください。自然というのは、いつも優しい顔をしているわけではないんです。

冬の姿にガッカリ…枯れ葉と雑草の問題

これ、見学に行った人が一番驚くポイントなんです。パンフレットの写真は、一年で一番きれいな「春」や「初夏」に撮られたものがほとんど。でも、冬になったらどうなるでしょうか?

樹木葬のシンボルである木々は葉を落とし、地面は茶色く寂しい風景に変わります。また、夏場は雑草との戦いです。

「管理はお寺がやってくれるはず」と思っていても、実際には手が回らず、自分の区画が草ボーボーで埋もれてしまっていた…なんて話もよく聞きます。きれいな芝生や花畑を維持するには、それなりの費用と手間がかかるのが現実なんです。

お参りに行けない?足元の悪さと虫の多さ

「自然の中にある」ということは、裏を返せば「街中から遠い」「足場が悪い」ということでもあります。

若い頃は気にならなくても、歳を重ねて足腰が弱ってくると、舗装されていない土の道や、山腹の斜面を歩くのは本当に大変です。雨上がりの日なんて、靴が泥だらけになって滑って転んでしまう危険だってあります。

それに、自然が豊かということは、当然「虫」もたくさんいます。夏のお墓参りで蚊の大群に襲われたり、ハチにおびえたりしながら手を合わせる…そんな状況も想像しておく必要がありますね。

「子供に迷惑をかけない」はずが…家族トラブルの火種

「子供に墓守の苦労をさせたくない」「跡継ぎがいなくても大丈夫だから」 そんな優しさから樹木葬を選ぶシニアの方はとても多いです。でも、その優しさがかえって家族を悩ませてしまうケースがあることを、ぜひ知っておいてください。

「遺骨が返ってこない!」合祀(ごうし)の落とし穴

これが樹木葬における最大のリスクと言っても過言ではありません。 多くの樹木葬では、骨壺から遺骨を取り出し、布の袋などに移して土に直接埋めます。あるいは、他の方の遺骨と一緒に大きなスペースに埋葬する「合祀(ごうし)」という形をとることが多いんです。

一度土に混ざってしまったお骨は、あとから特定して取り出すことができません。もし、お子さんが将来「やっぱりお父さんたちを近くの霊園に移してあげたいな」と思っても、それは不可能なのです。「お墓の引っ越し(改葬)」ができないというのは、残された家族にとって想像以上に心の重荷になることがあります。

親戚から猛反対?お線香があげられない

お墓参りといえば、お線香をあげて、お花を供えて、お水でお墓を洗って…というのが一般的なイメージですよね。 でも、樹木葬の多くは「火気厳禁」です。

山火事防止や環境保護のため、お線香が禁止されている場所が少なくありません。また、お供え物も動物が荒らすからダメ、というところも多いです。

自分たちは良くても、昔ながらの考えを持つ親戚の方から「お線香もあげられないなんて、ちゃんとした供養じゃない!」と後から文句を言われてしまい、板挟みになった子供が困ってしまう…なんてトラブルも実はよくある話なんです。

本当に安いの?お金と契約の「見落とし」ポイント

「一般のお墓だと100万円以上するけど、樹木葬なら30万円くらいで済む」 そんな風に、費用の安さが決め手になることも多いですよね。でも、表示されている金額だけで判断するのは危険です。

意外とかかる「年間管理費」と「彫刻料」

初期費用は安くても、実は「年間管理費」が毎年必要だった、というケースがあります。 また、自分たちの名前を残すためのプレート代(彫刻料)が別料金だったり、埋葬する人数が増えるごとに追加料金が発生したりすることも。「夫婦二人で入るつもりが、結局トータルで一般のお墓と同じくらいかかってしまった」なんてことにならないよう、見積もりは隅々までチェックが必要です。

「一定期間」を過ぎるとどうなる?契約期間の罠

ここが一番ややこしいところなのですが、樹木葬には「13年」「33年」といった期限が設けられているプランが多いです。 この期間を過ぎるとどうなるかご存知ですか?

多くの場合は、個別の区画から出されて、他の方のお骨と一緒にする「合祀墓(ごうしぼ)」に移されます。

「ずっとあの桜の木の下で眠れる」と思っていたのに、契約期間が過ぎたら別の場所に移されてしまった…ということを後から知ってショックを受ける方もいらっしゃいます。

「最後はどうなるのか?」という点は、契約前に必ず確認しなければいけない最重要ポイントです。

最後に

ここまで、あえて厳しい現実やデメリットを中心にお話ししてきました。ちょっと怖がらせてしまったかもしれませんね。でも、これは決して「樹木葬はやめたほうがいい」とお伝えしたいわけではないんです。

樹木葬は、自然に包まれて眠ることができる、とても素晴らしい選択肢の一つです。ただ、従来のお墓とは仕組みが大きく違うからこそ、「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが起きやすいのも事実なんです。

大切なお墓選びで一番必要なのは、家族との会話です。「良さそうだから」と一人で急いで決めてしまわずに、ご家族やお子さんと一緒に現地を見に行って、「冬はどんな感じかな?」「ここならお参りに来やすいかな?」と話し合ってみてください。

デメリットもしっかり理解した上で、「それでもここがいいね」と家族みんなが納得して選んだ場所なら、そこは間違いなくあなたにとって最高の「終の棲家」になるはずですよ。焦らず、じっくりと、あなたが一番安らげる場所を見つけてくださいね。

この記事を書いた人(シニアライフの案内人)
悠々(ゆうゆう)

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